
今回の実習用のカニューレや人工鼻などが入ったキットです。

実際にはもっと細くて十人十色ですが、シリンジを気管にたとえてカフ圧の確認を実習。こうして透明なシリンジを使用するとより気管切開カニューレのしくみが解って面白いですね。

これまではカフに○○ccのエアを入れて固定!みたいなところがありましたが、カフ圧測定器を使用し患者様にとって適切なエアを入れてカフを固定することが重要です。

適切なカフ圧のカニューレをシリンジから抜いたところです。こんなにシワシワでも、患者様の気管に入っている間は圧力がかかっています。けれどちょっとひっぱると簡単に抜けてしまう・・・という事は、カニューレが抜けやすくなっていて、自然&自己抜去などのリスクが高くなりますから、頸部の固定ベルトも必需品ですね。
適切でないカフ圧をかけることで、肉芽が形成されてしまい、カニューレ抜去の時期を延ばしてしまうこと、どうすれば肉芽が形成されないようなケアが行えるか。
また適切なカフ圧をかけていても水分を入れると垂れ込みがあることも実習しました。垂れ込みを防ぐためにトロミをつけることも誤嚥防止になります。トロミのあるほうが固まりとなって垂れこみ難くなるようです。またカニューレ上部にたまっている唾液や痰をサクションラインから吸引することも誤嚥防止になります。
短い時間ではありましたがとても簡潔明瞭に教えていただきました。

以前にもお伝えしたかと思いますが、回復期リハビリテーション病棟では
「気管カニューレを抜去して食事を召しあがることができるようになって退院された患者様」も数名いらっしゃいます。
これからもより患者さま本来の「その人らしい生き方」ができるよう・・・やはり食事は生きていく上で重要な事ですから、気管切開している患者さまにもどしどし抜去→食事摂取へのアプローチを行っていこうと思っています。