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気切チューブの勉強会開催
2009-07-17(Fri) 20:24
こんにちは
先日5B病棟で「気管切開チューブの概要と安全な使用について」という勉強会を開催したので、その様子をお伝えします。

今回はスミスメディカルから講師の方をお招きして講義してもらいました。
デモ品も持ち込んでいただき、準備が大変だったのでは?と思います。




急性期でもない我が回復期リハビリテーション病棟がどうして気管切開チューブについての勉強会?呼吸器を使わない病棟なのに~?!と思われがちですが、急性期を過ぎた患者様でも気管切開チューブを入れている患者様は多いのです。チューブが入っていることで食事ができない、発声もできない・・・自分の思いが伝えられない。そんな患者さまもリハビリのために転院してこられることが多くなってきました。転院早期から必要がなければチューブを抜去して、お食事が摂れるよう嚥下訓練を始めるなど~昨年から嚥下機能向上を目標としたリハビリテーションを展開している当病棟でも気管切開の患者様の対応をすることが多くなってきたのです。
そこでより安全に気管切開チューブを扱えるよう、カニューレの種類、カフの圧測定やどういった注意点が必要なのか?現在は多種多様なカニューレがありますが、基本的な注意点は一緒!ここは注意しましょう!!などなど解り易く学ぶことができました。




今回の実習用のカニューレや人工鼻などが入ったキットです。

シリンジを気管にたとえてカニューレの構造を勉強中

実際にはもっと細くて十人十色ですが、シリンジを気管にたとえてカフ圧の確認を実習。こうして透明なシリンジを使用するとより気管切開カニューレのしくみが解って面白いですね。

カフ圧測定器です 適切なカフ圧は30mmHg。1cc多く入れるだけでぐ~んと圧があがってしまうのにはびっくり!

これまではカフに○○ccのエアを入れて固定!みたいなところがありましたが、カフ圧測定器を使用し患者様にとって適切なエアを入れてカフを固定することが重要です。

こんなにしわしわでも・・・圧としては十分。

適切なカフ圧のカニューレをシリンジから抜いたところです。こんなにシワシワでも、患者様の気管に入っている間は圧力がかかっています。けれどちょっとひっぱると簡単に抜けてしまう・・・という事は、カニューレが抜けやすくなっていて、自然&自己抜去などのリスクが高くなりますから、頸部の固定ベルトも必需品ですね。

適切でないカフ圧をかけることで、肉芽が形成されてしまい、カニューレ抜去の時期を延ばしてしまうこと、どうすれば肉芽が形成されないようなケアが行えるか。
また適切なカフ圧をかけていても水分を入れると垂れ込みがあることも実習しました。垂れ込みを防ぐためにトロミをつけることも誤嚥防止になります。トロミのあるほうが固まりとなって垂れこみ難くなるようです。またカニューレ上部にたまっている唾液や痰をサクションラインから吸引することも誤嚥防止になります。


短い時間ではありましたがとても簡潔明瞭に教えていただきました。




以前にもお伝えしたかと思いますが、回復期リハビリテーション病棟では「気管カニューレを抜去して食事を召しあがることができるようになって退院された患者様」も数名いらっしゃいます。
これからもより患者さま本来の「その人らしい生き方」ができるよう・・・やはり食事は生きていく上で重要な事ですから、気管切開している患者さまにもどしどし抜去→食事摂取へのアプローチを行っていこうと思っています。