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胃瘻勉強会
2010-03-27(Sat) 12:11
こんにちは。5AのMです先日、5A病棟にてMコンさんに来て頂き、胃瘻(いろう)に関する勉強会を行っていただきましたパワーポイントを使って頂いたり、実際の胃瘻チューブを持ってきて頂いて目の前でどういうものか、またそれぞれの違いなどもとても解りやすく教えて頂きました!
今回は画像はそんなにないのすが、がんばって内容のほうを濃くご報告したいと思いますので、よろしくお付き合いくださいませ
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項目は1.造設について、2.交換について、3.管理について、4.胃瘻のトラブルシューティングの4つに分けて進められ、胃瘻を作るところからその後のケアまでためになる内容がぎっしり!特に造設後の管理などは看護師さんにとってとてもためになるものだったのではと思いました。

1.造設について
これは造設の手順・・・実際の手技についての説明でした。多くは『PULL法』と呼ばれる手技で行われているそうで、専用のメスと内視鏡を使用します。そして胃に空気を送り込んで胃壁を腹壁の隙間を無くし、くっついた所に瘻孔を作るというものです。胃瘻カテーテルは口から中に入れて胃まで持っていき、穴に差し込むのだそうな。まぁ・・・そこしかないのでしょうけれど、苦しそうですよね。口からカテーテルって
ちなみに、胃瘻を作る際のワンポイントとしては、造設前に専門的な口腔ケアを行うのがいいらしいです。口腔ケアを行うことによって、胃瘻造設後創部からの排膿出現率が格段に減るそうです!口からカテーテル挿入しますからね、カテーテルが汚れた場所を通って瘻孔に到達してしまったら不衛生ですよね。

2.交換について
胃瘻カテーテルというのは業者さんによって色々ありますが、基本的な種類としてはバルーン・ボタン型、バンパー・ボタン型、バルーン・チューブ型、バンパー・チューブ型の計4種類に分かれます。それぞれに異なった特徴があり、患者様や、患者様が過ごされる環境などによって種類を使い分けます。特徴としては、バルーン型はどちらも挿入・抜去が容易で、バンパー型はどちらも長期留置が可能。ボタン型はどちらも目立たず邪魔にならず、自己抜去が抑制できる。チューブ型はどちらも管理が容易で、サイズ調整が可能だということです。Mとしては目立たず、自分で抜いてしまう危険性も少ないボタン型がいいのかな~?と思ったのですが、これは栄養を流す際に専用のチューブを装着する必要があり、現代のような老老介護ではお腹の上でチューブ装着という細かな作業を毎回するのが大変という面があるそうです。かといってチューブ型では自分で抜いてしまうかもしれないし・・・患者様に合ったカテーテルを探すのも大変ですね
そしてカテーテルには交換時期というものがあります。その時期を過ぎて長期留置してしまうと、カテーテルが断裂したり、破裂してしまう危険性があります!!ご自宅で胃瘻の管理をされている方は十分に気をつけて頂きたいですね。胃瘻カードというものがあり、そこに交換時期の目安が書いてあるそうなのですが、それでは解りづらい・・・ということで、当院では別紙で交換時期を明記した用紙をお渡しすることにしています。

3.管理について
造設後は、瘻孔が完成するまでの約1~2週間で時期ごとに管理が異なります。穴を開けた胃壁と腹壁を癒着させるためにストッパーで締めておくのですが、造設直後は癒着させるためにこれをキツク締めておきます。その後は徐々にストッパーを緩めていき、最終的には腹壁から1・2cm空けるのが理想的。瘻孔をずっと締め付けておくと発赤、胃瘻孔部の圧迫壊死、瘻孔感染、バンパー埋没症候群など様々なトラブルを引き起こす原因となってしまうので要注意!!また、チューブ型に関してはチューブをテープ固定する際にも注意が必要です。毎回同じところにテープを貼ってしまうと被れてスキントラブルを起こしてしまうので、毎回違う場所に固定するようにしましょう。瘻孔部のケアとしては、完成するまではガーゼ保護や消毒など、傷口と同じようなケアを。完成後は普通に石鹸で洗ってOKだそうです。

4.胃瘻のトラブルシューティング
胃瘻によるスキントラブルとしては血流障害、皮膚炎、感染などが主ですが、主な発生原因としては瘻孔からの漏れ、カテーテル刺激、不潔などが挙げられます。そしてこれらの基本的な対処法としては、ストッパーを緩める、瘻孔周囲の洗浄、皮膚の自然乾燥がそうです。
効果的な方法としては、ティッシュのこよりで瘻孔部を保護するというもの。お腹とストッパーの間に巻きつけることにより、瘻孔部からの浸潤液を吸収してくれます。また、ガーゼとは違い、吸収した後に乾燥までしてくれるので、瘻孔部を保護するのに適しているのだとか。更に、瘻孔が斜めになっていることが原因で様々なトラブルが発生してしまうのですが、カテーテルを垂直に保ち、理想的な瘻孔作るというメリットも得られるのだとか。また、カテーテル汚染に関しては、細菌やカビの繁殖はカテーテルの内側に付着した栄養剤が原因となっているので、栄養剤を投与した後に微温湯を注射器でフラッシュする、チューブ専用ブラシをかける、酢酸水を充填する、という方法があります。いずれにしても汚れがこびりついてからでは取れなくなってしまうので、日頃からキレイにするように心がけましょう!

今回この勉強会を開催したナースに、今回の勉強会の目的などのコメントを頂きました

当病棟では30名以上という大多数の患者様が経管栄養を実施しているため、胃瘻の勉強会を開催いたしました。講義終了後のアンケートでは、大変わかりやすい説明だった・今後のケアに役立てたいなどの意見を頂き、病棟看護師一同、胃瘻について大変理解を深めることができました。

ナースのSさん、ありがとうございました!以上で胃瘻勉強会の報告を終わりたいと思います。長文・乱文にお付き合い頂きありがとうございました